教育情報2022.01.31
ー教師として、本音をぶちまけます。
補習校や日本語教室で、いろんなお子さんを見てきました。
成績が伸び悩んでいても、クラスで暴れん坊将軍になっていても、それだけでは、そこまで心配にはなりません。
「これは、問題の根が深いかも」
と不安になるのは、
お子さんの自己肯定感が、著しく低くなっている時です。
具体的には、
「勉強ができない自分はダメな子」
だと思っていたり、
「どの言語も不得意な自分は、いらない子」
だと自分の存在自体を否定しているケースです。
親御さんは、とても教育熱心で、理想が高い場合も多いです。
その期待に応えようと頑張って頑張って、できない自分を責めて、授業中、泣き出してしまう子もいました。
共通していたのは、
「おうちの人が、自分の話を聞いてくれない」
と感じていたことです。
「早くしなさい」
「そんなことしちゃダメ!」
命令形ばかり使われると、子供はどんどん萎縮します。
必死で思いを伝えても、返ってくるのが、忠告やお説教だと、
「わかってくれない」
と失望してしまいます。
大人の視点で考えて、良かれと思ってアドバイスをしても、実は、子供が求めているのは、解決策の提示ではなく、
心からの共感なのです。
複数の言語・文化に囲まれた子供達は、たくさんたくさん悩んで、傷つきながら成長します。
おうちという「安全地帯」が、彼らには絶対に必要です。
一人の教員からの、親御さんへのお願いです。
お子さんのお話を、「本当に」聞いてあげてください。